4087803562
2002/05
2,415円
集英社
The cigar story
表紙画像
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cigar

書名 葉巻(シガー)の時間
著者 城アラキ
出版社 アスペクト
定価 3990円
ISBN 4757208073

これを買ってから4年経った。何度も本を見た。まだ葉巻は買ってないが、

「5秒間、口にとどめる。次の10秒で吐き出さずにただ口を開いて煙が自然に出て行くにまかせる。続く1分間で自然に息をし、煙をだた見てアフターテイスティングを楽しむ」


ほら、吸いたくなるだろう。しかもこれを1時間も繰り返すと立派な呼吸法になる。とまで書いてある。
はたして俺は、この健康法に挑戦するのだろうか。

2000年の12月に「葉巻(シガー)の時間」という本が出て、著者の城アラキは「葉巻はワインである」と結論付けている。
― 畑と、ローラーと呼ばれる巻き手による味と香りの違い。一本を吸う間に起こる味の変化、時間による熟成。それはまさにワインに近い。レアもの、ヴィンテージもの、コレクションアイテムへの広がり、どれもワインに似ている。

タバコをやめてから20年経つ。
最初に吸ったのは中学2年生のとき、同級生の家に集まった5人で秘密を共有した。
誰がそのタバコ買って来たのかは覚えていない。


前日の放課後に鉄棒で大車輪をして勢いあまって落ちて、右手首を骨折した友人の見舞いに行こうという話になりバス停に集まったが、何故か「タバコを吹かそうゼ」と誘われた
私の田舎では「タバコを吹かす」と言っていたので、私は本当に吹かした。何も起こらなかった。
煙いだけだった。結局その日は見舞いにも行かずに3本も吹かした。なんて貧乏くさい話だ。
「これだったら、きのこの方がシビれる」と思った私は、たぶんきのこ中毒に当たったことがあるのだろう。幼い思い出がよみがえる。
何度か誘われて吹かしている内に、「おまえの吸い方おかしいよ」と指摘されて、吸うことになった。吸ったとたんにぶっ飛んだ。それがタバコ初体験。

息子が生まれて、妻にタバコを止めるように言われた。
俺は意思が固いんだというところを見せようとミエを張っていたら本当に止めてしまった。
それから20年。息子は20歳になってタバコを吸っている。